生地や色の選択
ここまでの話でスーツのシルエットについては大体わかってきたと思いますが、最後は生地や色についてです。
基本的にビジネス用のスーツなら素材は100%ウールやウール混毛が多いのですが、カジュアルスーツではこれに加えて化繊主体や綿100%のものがあります。
単に素材としてみればウール100%は当然高級素材ですが、カジュアルウェアとしてなら、そんなにウール100%にこだわる必要はなく、各人のセンスで選ぶのでも構いません。最近ではストレッチ機能を持たせるためにポリウレタン混毛素材のスーツもあって、カジュアル向きとしてはスリムなのに動きやすく適しています。
綿素材の場合では、セットアップできるようにジャケットとパンツが両方あることが多いので、着こなし方にあまり自信のない人は、こうしたタイプを買うのも手です。これなら上下合わせてカジュアルスーツとして着るのもいいし、上下どちらか別の服と合わせるのにも便利です。
色については、主張しすぎないというポイントを重視して黒やダークグレー系を最初に揃えるのが無難でしょう。こうした無彩色にしておけば、何とでもコーディネートがしやすく、カジュアル以外でも利用できます。
ビジネススーツでは紺色や明るいグレーもベーシックとなっていますが、特に紺色はカジュアルコーディネートでは個性が出過ぎるきらいがあるので、初心者の場合は避けた方がいいでしょう。
柄は基本的に無地がコーディネートしやすく、柄入りが欲しいのならピンストライプ程度にしておいた方がいいでしょう。メンズカジュアルスーツの着こなし方は、こうした基本をおさえておけば、まず上手くいくと思います。